サッカーの試合
サッカーの試合が今日はあった。8月の暑い日で、私達はボロ負けをした。負けはいつもの事なので、私達は悔しがらない。去年に入部してから、勝ったのは3 度だけだ。
コート整備を後輩に任せて、私達は部室で座っていた。スパイクの紐を緩めると、足の緊張がとれて、疲れが来た。続いて、ソックスを脱ぎ、すね当てを取り外した。部室の外から届く微風が清涼感を脚に与える。ウチの校庭は土なので、すね当てが当てられていた所以外は黒く汚れている。
部室の窓からは西日が射し込む。友人の一人は汚れた手でジャンプを読んでいる。漫画の内容に心を動かされず。仏頂面で黙々とページをめくっている。
蝉の鳴き声が聞こえなくなった。コート整備を終えた後輩が同時にやって来た。彼らを待つ必要はない。けれども、後ろめたい。彼らが着替えるので、駐輪場へ私達は向かった。目の前にある綺麗なコートは、明日の体育で乱されるだろう。
エナメルバッグから鍵を取り出し、差し込む。私達以外の誰もいない駐輪場に、解錠の音が響く。私達5人は校門を一緒に出て、すかさず2対3に分かれた。私は2。ジャンプを読んでいた奴と一緒だ。良い漫画はないか、と尋ねると、いろいろ教えてくれる。「スラムダンク」が良いらしい。熱心に彼はストーリーを教えてくれる。私も話に集中した。頭上でカラスが鳴いてることも、我々の脇を通る車の音も意識の外にあった。
突然、前から来た自転車と友人の自転車がぶつかった。10:0でこちらが悪い。ぶつかった相手はおっさんだった。暗くて顔がよく見えない。ウィンドブレーカーをこんな季節に着ている。友人も私も謝った。おっさんは、気を付けな、と穏やかに言った。私達は少し安堵した。それは一瞬。おっさんが友人に抱きついた。そして、左ポケットから光る物を出して、友人にぶつけた。それは刃物で、友人の右腿に突き刺さっている。
自転車を私はこいだ。翌日の学校はなくなった。あれから3年経つ。けれども、友人は見つかっていない。太腿を刺されたくらいでは、人間はすぐに死なない事はわかっている。
もはや廃れたVHS
S県のK市にある小学校の三階にある資料室に5本のVHSが保管されている。
全て家庭科の授業で使う物で、包丁の使い方を解説する物や、ゴミの出し方を教える物がある。
その、包丁の使い方を解説する巻に、一人の女優が出演している。エプロン姿で、右手に包丁を持ち、野菜や肉を切断している。
彼女の芸名はSで、この場面が収録されてから7年が経つ。
もはやVHSは廃れ、今はDVDが王道になっている、さらに最近はBDなる物まで出現している。
そんな時流にこの学校も乗り、一週間前にDVDプレイヤーを購入した。いずれ設置されるだろう。
Sが出演しているのを含めた5本のVHSは、明日処分されることになっている。
Sは現在芸能界を引退していて、6歳の息子がいる。例のVHSの収録で監督をしていたのが夫になった。
そしてこの息子が通っている小学校がこの学校なのである。
この事実を知る者は誰もいない。VHSが処分されたら、この先知るきっかけも失われるだろう。
今のSは夕飯の支度をしている。台所の小窓からは、オレンジ色の西日が差し込んでいる。玄関の扉が開く音がして、息子がただいまと口にした。友達の家で遊んで帰って来たところである。そしてその鼻からは血が滴り落ちていた。
友達と喧嘩をしたのではないか、それとも帰り道で転んだのか。母親は様々な想像を働かせ、脳内で映像化した。しかし我が子から告げられたのは、全く意外な内容であった。
その内容はSの鼓膜を震わせ、同時にSの肌を粟立たせた。数分後にはパトカーがやって来て、親子は警察署へと連行された。作りかけの肉じゃがは、火を止められ放置された。
翌朝の新聞には、「男児殴りつけられる」との見出しが載った。当の男児は今現場検証をしている。
男児は昨日の出来事を正確に言語化して行った。細かい所にこだわる性格を彼は持っていて、例えば筆箱の中に先の尖った鉛筆がきっかり5本入っていないと、額から冷や汗を流してしまうのだ。無論、それらの鉛筆は全てが同じ方向を向いていなければならない。
「友達のケンちゃん家でゲームをして、5時のチャイムが鳴ったから帰りました。そしたら前から女の人が走って来て、僕を殴りました。、、、ええと、エプロンを着けてました。、、、あと包丁を持ってました。右手に。」
この、犯人は包丁を持っていた、と言う情報は瞬く間に拡散され、事件翌日の小学校は休校となった。Sが出たVHSの処分は延期された。
警察官たちは犯人を捜し回った、しかし新たな証拠証言の類に巡り合う事は叶わなかった。
10週間も過ぎると学校は再開された。Sの男児も通学路を再び歩み始めた。
5、6時間目の図工が終わった、「ケンちゃん」と共に男児は工作室に残っていた。この2人以外には誰もいない。「ケンちゃん」の絵がなかなか終わらなく、男児はそれに付き添っていた。工作室は1階の隅っこで、窓から西日が差し込んでいる。この学校にベランダは存在しない。暇な男児は自由帳に迷路を作っていた。そんな午後に物音が響いた。外の窓辺からだった。「ケンちゃん」は創作に夢中で聞こえなかったが、暇つぶしの創作活動中だった男児は駆け寄った。それはVHSだった。そして工作室のVHSデッキは、購入したDVDデッキと入れ替わっていなかった。
女の人が料理をしていた、エプロン姿で、右手に包丁を持ち、野菜や肉を切断している。それはSであり、犯人であった。男児の肌が粟立った。VHSのSはツインテールだが、今のSはショートカットで、男児は両者を一致させられなかった。
これは奇妙だ。だってSは肉じゃがを作っていたじゃない、と思うだろう。そして両者は別人なのだ。いや、同じだけど別と言えば伝わろう。長年VHSに棲息していたVHSのSは、幸せな家庭を築いているSに嫉妬したのだ。なんで私だけ野菜や肉を切断して、アイツは精子と卵子をくっつけているの。私の役目は下準備。ただただ具材を切るだけで、アイツは煮込んで口に運ぶ。そんなこと許さない。絶対に許されないの。
もはや廃れたVHS
S県のK市にある小学校の三階にある資料室に5本のVHSが保管されている。
全て家庭科の授業で使う物で、包丁の使い方を解説する物や、ゴミの出し方を教える物がある。
その、包丁の使い方を解説する巻に、一人の女優が出演している。エプロン姿で、右手に包丁を持ち、野菜や肉を切断している。
彼女の芸名はSで、この場面が収録されてから7年が経つ。
もはやVHSは廃れ、今はDVDが王道になっている、さらに最近はBDなる物まで出現している。
そんな時流にこの学校も乗り、一週間前にDVDプレイヤーを購入した。いずれ設置されるだろう。
Sが出演しているのを含めた5本のVHSは、明日処分されることになっている。
Sは現在芸能界を引退していて、6歳の息子がいる。例のVHSの収録で監督をしていたのが夫になった。
そしてこの息子が通っている小学校がこの学校なのである。
この事実を知る者は誰もいない。VHSが処分されたら、この先知るきっかけも失われるだろう。
今のSは夕飯の支度をしている。台所の小窓からは、オレンジ色の西日が差し込んでいる。玄関の扉が開く音がして、息子がただいまと口にした。友達の家で遊んで帰って来たところである。そしてその鼻からは血が滴り落ちていた。
友達と喧嘩をしたのではないか、それとも帰り道で転んだのか。母親は様々な想像を働かせ、脳内で映像化した。しかし我が子から告げられたのは、全く意外な内容であった。
その内容はSの鼓膜を震わせ、同時にSの肌を粟立たせた。数分後にはパトカーがやって来て、親子は警察署へと連行された。作りかけの肉じゃがは、火を止められ放置された。
翌朝の新聞には、「男児殴りつけられる」との見出しが載った。当の男児は今現場検証をしている。
男児は昨日の出来事を正確に言語化して行った。細かい所にこだわる性格を彼は持っていて、例えば筆箱の中に先の尖った鉛筆がきっかり5本入っていないと、額から冷や汗を流してしまうのだ。無論、それらの鉛筆は全てが同じ方向を向いていなければならない。
「友達のケンちゃん家でゲームをして、5時のチャイムが鳴ったから帰りました。そしたら前から女の人が走って来て、僕を殴りました。、、、ええと、エプロンを着けてました。、、、あと包丁を持ってました。右手に。」
この、犯人は包丁を持っていた、と言う情報は瞬く間に拡散され、事件翌日の小学校は休校となった。Sが出たVHSの処分は延期された。
警察官たちは犯人を捜し回った、しかし新たな証拠証言の類に巡り合う事は叶わなかった。
10週間も過ぎると学校は再開された。Sの男児も通学路を再び歩み始めた。
5、6時間目の図工が終わった、「ケンちゃん」と共に男児は工作室に残っていた。この2人以外には誰もいない。「ケンちゃん」の絵がなかなか終わらなく、男児はそれに付き添っていた。工作室は1階の隅っこで、窓から西日が差し込んでいる。この学校にベランダは存在しない。暇な男児は自由帳に迷路を作っていた。そんな午後に物音が響いた。外の窓辺からだった。「ケンちゃん」は創作に夢中で聞こえなかったが、暇つぶしの創作活動中だった男児は駆け寄った。それはVHSだった。そして工作室のVHSデッキは、購入したDVDデッキと入れ替わっていなかった。
女の人が料理をしていた、エプロン姿で、右手に包丁を持ち、野菜や肉を切断している。それはSであり、犯人であった。男児の肌が粟立った。VHSのSはツインテールだが、今のSはショートカットで、男児は両者を一致させられなかった。
これは奇妙だ。だってSは肉じゃがを作っていたじゃない、と思うだろう。そして両者は別人なのだ。いや、同じだけど別と言えば伝わろう。長年VHSに棲息していたVHSのSは、幸せな家庭を築いているSに嫉妬したのだ。なんで私だけ野菜や肉を切断して、アイツは精子と卵子をくっつけているの。私の役目は下準備。ただただ具材を切るだけで、アイツは煮込んで口に運ぶ。そんなこと許さない。絶対に許されないの。
もはや廃れたVHS
S県のK市にある小学校の三階にある資料室に5本のVHSが保管されている。
全て家庭科の授業で使う物で、包丁の使い方を解説する物や、ゴミの出し方を教える物がある。
その、包丁の使い方を解説する巻に、一人の女優が出演している。エプロン姿で、右手に包丁を持ち、野菜や肉を切断している。
彼女の芸名はSで、この場面が収録されてから7年が経つ。
もはやVHSは廃れ、今はDVDが王道になっている、さらに最近はBDなる物まで出現している。
そんな時流にこの学校も乗り、一週間前にDVDプレイヤーを購入した。いずれ設置されるだろう。
Sが出演しているのを含めた5本のVHSは、明日処分されることになっている。
Sは現在芸能界を引退していて、6歳の息子がいる。例のVHSの収録で監督をしていたのが夫になった。
そしてこの息子が通っている小学校がこの学校なのである。
この事実を知る者は誰もいない。VHSが処分されたら、この先知るきっかけも失われるだろう。
今のSは夕飯の支度をしている。台所の小窓からは、オレンジ色の西日が差し込んでいる。玄関の扉が開く音がして、息子がただいまと口にした。友達の家で遊んで帰って来たところである。そしてその鼻からは血が滴り落ちていた。
友達と喧嘩をしたのではないか、それとも帰り道で転んだのか。母親は様々な想像を働かせ、脳内で映像化した。しかし我が子から告げられたのは、全く意外な内容であった。
その内容はSの鼓膜を震わせ、同時にSの肌を粟立たせた。数分後にはパトカーがやって来て、親子は警察署へと連行された。作りかけの肉じゃがは、火を止められ放置された。
翌朝の新聞には、「男児殴りつけられる」との見出しが載った。当の男児は今現場検証をしている。
男児は昨日の出来事を正確に言語化して行った。細かい所にこだわる性格を彼は持っていて、例えば筆箱の中に先の尖った鉛筆がきっかり5本入っていないと、額から冷や汗を流してしまうのだ。無論、それらの鉛筆は全てが同じ方向を向いていなければならない。
「友達のケンちゃん家でゲームをして、5時のチャイムが鳴ったから帰りました。そしたら前から女の人が走って来て、僕を殴りました。、、、ええと、エプロンを着けてました。、、、あと包丁を持ってました。右手に。」
この、犯人は包丁を持っていた、と言う情報は瞬く間に拡散され、事件翌日の小学校は休校となった。Sが出たVHSの処分は延期された。
警察官たちは犯人を捜し回った、しかし新たな証拠証言の類に巡り合う事は叶わなかった。
10週間も過ぎると学校は再開された。Sの男児も通学路を再び歩み始めた。
5、6時間目の図工が終わった、「ケンちゃん」と共に男児は工作室に残っていた。この2人以外には誰もいない。「ケンちゃん」の絵がなかなか終わらなく、男児はそれに付き添っていた。工作室は1階の隅っこで、窓から西日が差し込んでいる。この学校にベランダは存在しない。暇な男児は自由帳に迷路を作っていた。そんな午後に物音が響いた。外の窓辺からだった。「ケンちゃん」は創作に夢中で聞こえなかったが、暇つぶしの創作活動中だった男児は駆け寄った。それはVHSだった。そして工作室のVHSデッキは、購入したDVDデッキと入れ替わっていなかった。
女の人が料理をしていた、エプロン姿で、右手に包丁を持ち、野菜や肉を切断している。それはSであり、犯人であった。男児の肌が粟立った。VHSのSはツインテールだが、今のSはショートカットで、男児は両者を一致させられなかった。
これは奇妙だ。だってSは肉じゃがを作っていたじゃない、と思うだろう。そして両者は別人なのだ。いや、同じだけど別と言えば伝わろう。長年VHSに棲息していたVHSのSは、幸せな家庭を築いているSに嫉妬したのだ。なんで私だけ野菜や肉を切断して、アイツは精子と卵子をくっつけているの。私の役目は下準備。ただただ具材を切るだけで、アイツは煮込んで口に運ぶ。そんなこと許さない。絶対に許されないの。
ネットにある怖い
これは僕の友人の話なんだけど。
彼は怪談が大好きで、YouTubeに上がってる怖い動画を毎日みてたんだ。
それだけじゃなくて、彼は自分で怪談話を創ってもいた。
出来上がった怪談話は私達によく聞かせてくれた。
とても良くできていてね、 本当にあったことなんじゃないかと思ってしまうくらい、現実味があった。
彼の創作怪談は仲間内で評判になってね、私達は彼に怪談話を何度もせがんだ。すると 、期待されると嬉しくなったのか、彼は常に怪談話を考える様になった。それまでは週に一本くらいのペースでできていたんだけれど、三日に一本のペースになり、遂には一日一本のペースにまでなった。
彼の怪談話は膨大な数になってね、彼自身、全部を覚えることができなくなった。そこで彼はその怪談話をiPhoneにメモすることにした。
ある時、メモの存在に気づいた友人が、そのメモ送ってくれよたくさん読みたいからさ、と言ってきた。
数週間もすると 、その怪談集は全ての仲間の手に渡り、数カ月もすると、誰も彼に怪談話をせがまなくなった。膨大な量の怪談話を読むと、彼の創作怪談にはパターンがあることに気づいたんだ。そして一年後には、怪談集はネットの世界に散らばっていて、怪談集に興味がある友人はいなくなった。
それと同じ時期に彼は消えてしまった。失踪してしまった。未だに彼は姿を現さない。
ちびちびTV,movieについて語るlife
暗いcryと逃げ惑い 辿り着いたこの、現実社会
新宿赤羽、池袋 大体の場所に、奴等の巣
湘南新宿、lineに乗り込み向かいの席にはサラリーマン
こっちのワタクシはスーパーマン
電話ボックスに青いスーツ
アヴェンジャーズには、出れぬ現実
ふてくされては、ウェインと協力
結果は散々な、シリアスすぎ
結局残るのは、Mr.フリーズ
日洋で観た時には戦慄
植物女に悶えて屹立
毒でも良いからしたいぜkiss
ロビンの気持ち、強く刺さるぜ
いまだに観ちゃいない「リターンthe」
ティムバートンの、「she's a hands up」
ハンザ罠起き抜けの襲撃
念願のマイホームの全壊を目撃
怒った家主は「you 倍返し!」
目指すぜ夢の(視聴率)over40(%)
同じ作者の、「ルーズヴェルトゲーム」
同じ悪役の、香川照之
中車ってナンダ?、いきなりドシタ?
あの人のboxin'解説は、スゲェ!
土曜日
私は上野に行かねばならなかった。そして、姉の仕事を手伝わねばならなかった。
10階建ての雑居に入り、絨毯のようなマットが張り巡らされたエレベーターで7を指し押して、到着した。
「頼むよー、報酬ははずむよー。」本を買いまくって、TSUTAYAで借りまくって、映画館に行きまくった私は即答した。
7階は殺風景だった。床は珍しくフローリングだった。それ以外は、部屋の中央に白いペンキと、塗るためのコロコロがあって、そのそばに姉と男の人がいた。この男の人は姉の同僚で、この男の人も一緒にこの部屋を白く塗りつぶすと言う。
「もう家に帰るでしょ、○○、ついでに弟送ってくれない?」白い部屋の扉を閉めて、エレベーターを待っているとき、報酬を裸で渡す姉は言う。
カーラジオはJ-WAVEを鳴らしている。土曜日の道路は混んでいるところもあれば、混んでいないところもある。でも、空は雲一つなく澄んでいた。「□□君、なんか食うか?」
その中華料理屋は私たち以外に客がいなかった。評判が悪いのかと思いきや、そこの青椒肉絲は私を幸せにした。○○さんの行きつけらしい。窓際の席で料理を待っているとき、○○さんはスマートフォンに没頭していた。仕方なく店にあった『ゴルゴ13』を眺めつつ、濃く青い空に没頭した。ちなみに、○○さんは八宝菜。
「ごちそうさまでした。」車から降りる時の私のセリフ。玄関の前で財布から鍵を取り出し、洗面所で石鹸を使い、冷蔵庫のオレンジジュースを注いだ。ソファでテレビを見ていた。
気が付いたら、空が赤くなっていた。そして、床にオレンジが広がっていた。面倒くさくて、半覚醒の眼球でそれを眺めていると、車のエンジン音が外から聞こえてきた。私は急き立てられて、洗面所から白い雑巾を持ってきて、それをオレンジ色に変えた。やばい、怒られる。結局、姉にはばれず、事なきを得た。